ビジネス | 【不定期連載!】『契約』書ってなんだろね!? 第3回 契約書はリスク回避の第一歩!
POST:2018.05.12
えー。。請負契約の見直しを行っていたところ、「あれ?これってもしかして偽装請負だったんじゃね・・・?」と思えるようなものが出てきて一人で冷や汗かいている筆者です。
さて、不定期連載と言いながら何とか第3回目までやってきました。
第1回では『契約』について
第2回では『契約に伴うリスク』について
それぞれ記載していきました。
今回はいよいよ本丸、『契約書』についてのお話です。
契約書を締結する理由
さて、第1回目でも記載した通り、世の中には契約行為が溢れています。
その中でも、いちいち契約書を記載することなく契約を完了しているケースが大半です。
ではなぜ契約書を締結する必要があるのでしょうか?
これは、第2回でも記載の通り、契約にはリスクが発生する可能性があるからです。
ここ最近連日メディアを賑わせていますが、行政機関ですら「言った言わない」で揉めています。
そう、人間の記憶力には限界があるのです。
普段の何気ない買い物程度で契約書を締結することはないですが、不動産を買う・車を買う
などの金額の大きな契約行為であれば、リスクを回避するためにも契約書を締結します。
個人間でのやり取りですらそうなのですから、法人(会社とか)どうしのやり取りでは益々契約書の重要性が増します。
・取引に関する契約(数量や納期、支払い方法や金額など)
・請負に関する契約(契約期間、金額、委託する業務内容など)
・派遣に関する契約(同上)
など、特にお互いの信用だけではカバーできないような契約行為に関しては契約書を締結する方がベターです。(当然法律で締結が義務づけられているものもあります)
契約には「リスク」が発生する
なぜなら、くどいようですが契約には「リスク」が発生する可能性があるからです。
例えば、
・Aという商品を100個注文したのに、Bという商品が100個届いた
・Cという商品を100個注文したのに、10個しか届かなかった
・Dというシステム開発を依頼していたのに、Eというシステムが納品された
などなど本当に何が起こるかわからないのが怖いところです。
で、「何か起きたときにバタバタする」のがいいのか、「あらかじめ何か起きた時のことを想定しておく」のがいいのかと考えると、当然後者でしょう。
契約書は重要な証拠
契約書は、少し難しい語句もでてきますが基本的には
・どういう契約行為をおこなうのか
・それをいつまでに行なうのか
・お金の支払はどうするのか(金額や支払い方法など)
・『もし何か起きた場合はどうするのか』
といったことを記載しているに過ぎません。
こうして、契約の当事者どうしがやるべき事を認識しあって、何か起きた場合のことまで考えておくのが契約書の重要な意義となります。
契約の内容をきちんと「書面」にして保存することになるので、どこかの省庁みたいに言った言わないだの聞いた聞いてないだのということは防げます。
そして、お互いがなすべき事が記載されていますので、もし何かあった場合は契約書が重要な証拠になる訳です。
もちろん、契約書があるから全てのリスクが回避される訳ではありません。
しかし、契約書を締結することで防げるリスクも多いのです。
企業間取引や個人仕事を受注する人などは、「迷ったときはとりあえず契約書を締結する」くらいのスタンスで臨んだ方がいいでしょう。
アメリカなどに比べると、まだまだ人情でビジネスが成り立っているため契約書を締結したいという話をすると、「お宅はうちを信用していないのか!?」という話になりかねませんが信用を『形』に表したものが契約書です。
リスクの回避や責任の明確化に繋がるので、契約書の締結には前向きなスタンスでお願いします!
という訳で
■今回のポイント■
リスク回避にはやっぱり書面化!
契約書はリスク回避の手段であると共に、相手に対しての誠意でもある
さて、契約書関係については一旦この第3回で終了しようかと思います。
細かい契約書の書き方や読み方については、色々と解説されているサイトがあるので、そちらをご参考にしてください。
また、契約書の作成でお困りの方は行政書士や弁護士といった専門家のご指導を仰ぐことをオススメいたします。
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