• HOME
  • コラム
  • 日本の国際競争力は「5位」!でも、手放しで喜べるか?

コラム | 日本の国際競争力は「5位」!でも、手放しで喜べるか?

POST:2018.10.19

世界経済フォーラム(通称:WEF)という機関が17日に発表した2018年版「世界競争力報告」によりますと、日本の総合ランキングは第5位!という結果でした。

前年は9位だったので、躍進ですね〜!
特に、評価されたのは「健康寿命」や「情報通信技術(ICT)」、鉄道や道路などの「インフラ分野」だそうです。

世界140の国と地域の中で「5位」とは凄い!
とは思うものの・・・
果たして手放しに喜んでいい結果でしょうか??

WEFとは?

このランキングの意味を理解するためにも、「WEF」とは何か。
そして「世界競争力報告」とは何かということを理解した方がいいでしょう。
という訳で、さくっと調べてみました!

以下、Wikipediaより引用

世界経済フォーラム(せかいけいざいフォーラム、World Economic Forum)は、経済、政治、学究、その他の社会におけるリーダーたちが連携することにより、世界・地域・産業の課題を形成し、世界情勢の改善に取り組む、独立した国際機関。ジュネーヴに本部を置きスイスの非営利財団の形態を有している。1971年にスイスの経済学者クラウス・シュワブにより設立された。

スイスのダボスで開催される年次総会が特によく知られており、約2500名の選ばれた知識人やジャーナリスト、多国籍企業経営者や国際的な政治指導者などのトップリーダーが一堂に会し、健康や環境等を含めた世界が直面する重大な問題について議論する場となっている。また、同機関は、東アジアやラテンアメリカなど6-8の地域会議を開催し、中国及びアラブ首長国連邦においても別途の年次総会を開催している。さらに、会議だけではなく、同機関はさまざまな研究報告書を発表したり、メンバーたちが各業界に関連したイニシアティブに関わるなどの活動を行っている。

/引用終わり

ふむふむ。
小難しいことを書いていますが、要するに「世界のお偉いさん達が集まって色々なことを話し合う会議の場」という感じの理解で良さそうです。
いわゆる「シンクタンク」というやつですね。
着目すべきは、「同機関はさまざまな研究報告書を発表したり」という部分。
おそらく、この活動の一環として「世界競争力報告」も存在しているのでしょう。

「世界競争力報告」とは?

「世界競争力報告」は2004年から続くWEFの「年次報告」となっています。
1年間の集大成ですね!

定性的なデータや定量的なデータを集約し、様々な計算を駆使して世界の国や地域の競争力を算出しているそうです。
詳しい計算方法は正直よくわかりません!
先にも述べましたが、日本が高評価を取得したのは、「健康寿命」や「情報通信技術(ICT)」、鉄道や道路などの「インフラ分野」です。
特に、「健康寿命」についてはトップを取得。改めて日本の医療水準等の高さを世界に示せたと言えるでしょう。

一方で、「起業にかかる費用や期間について」、「デジタル技術者の数や高度技能労働者の雇いやすさ」、「女性の労働参加」といった項目ではあまり評価が良くなかったそうです。

WEFは、これからの社会を「(IoT技術をはじめとする)『第4次産業革命』の活用が競争力を決める重要な要素になっている」と分析しているそうです。

人手不足が目立つ日本、大丈夫か??

このWEFの言う『第4次産業革命』に果たして備えられているのでしょうか?
これが手放しで喜べない最大の要因です。
現状評価の高いインフラ分野などもそうですし、ITを始めもはや人手不足は深刻です。
雇用構造の硬直化も改善の兆しはあるものの、まだまだだと思います。
また、女性の労働参加で評価が芳しくないというのはいかがなものか。
これからの働き手を確保できないと、必然的に競争力は下がっていくでしょう。

また、昨今の報道等を見ていると製造業の凋落ぶりが顕著です。かつての日本のお家芸がこの有様というのは、はたしていったい何を推して知るべきか。

「健康寿命」の評価の高さはいいですが、少子化に歯止めはかかっていません。

WEFのサーディア・ザヒディ氏によると「技術そのものは問題解決の特効薬にならない。技術を生かすために人材と制度に投資する必要がある」だそうです。

まさに日本のアキレス腱を指摘している言葉に思えてなりません。

どれだけ素晴らしい技術やシステムがあっても、結局それを活かすのは「人」です。
その人に対して、本気で向き合っていかなければ今後の競争力向上は見込めないのではないでしょうか。

まとめ

日本の競争力5位。
現状の競争力としては喜ばしい順位です。

しかし、この順位を維持・向上させるためには、これまで以上に「人」にフォーカスしていかなければいけないように思います。
せっかくなら、世界でもトップクラスの国である方が望ましいですからね!

個人的には、もっと起業に対するハードルを下げて欲しいところです笑

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

New|最新記事

Ranking|人気記事

Category

Tag

ページトップへ戻る