• HOME
  • ビジネス
  • 決算書を読み解く~損益計算書(PL)を読んでみよう!~

ビジネス | 決算書を読み解く~損益計算書(PL)を読んでみよう!~

POST:2018.10.24

さあ、早速決算書(財務諸表)を読んでいきましょう!
前回、決算書は大きくわけて3つあるという話をしました。(⇒https://createmyself.site/1603/

今回は、個人的に一番簡単に思っている「損益計算書(PL)」についてご紹介していこうと思います。

損益計算書(PL)とは

読み方の前に、損益計算書とは何かというところから勉強していきましょう!

損益計算書は別名「PL」と言います。
「Profit & Loss Statement」の略称です。
Profit=利益
Loss=損失ですので、それぞれの頭文字を使って、「損益」計算書と言われています。

損益計算書の主な役割は、その会計年度の収益・費用・利益を算出しており、経営成績を表す重要なものとなります。

収益:稼いだお金
費用:使ったお金
利益:残ったお金

という認識で大丈夫かと思います。

損益計算書(PL)の5つの利益

では、実際に損益計算書を読んでいきましょう。
まず、知っておいていただきたいのが、損益計算書(PL)には5つの利益が出てきます。
それぞれの利益の意味を知る前に、一旦損益計算書(PL)をざっくりと見てみましょう。

まず表の一番上にくるのは「売上高」となります。
その会計期(1年や四半期など)の売上高を一番上にもってきて、そこから色々と足し引きして最終的な利益を算出します。
売上高からまず引くのが、「売上原価」となります。いわゆる「原価」ですね。
この「売上高ー売上原価」で出てくるのが「売上総利益」と呼ばれる利益です。
ものすごく単純に算出される利益ですので、「粗利(あらり)」とも呼ばれます。
これが1つ目の利益です。
業種にもよりますが、この粗利がある程度ないと経営的には苦しいものとなります。

なぜなら、粗利は売上高から原価を引いただけのもの。
ここからさらに沢山のものを引く必要があるからです。

2つ目の利益は、「粗利ー販売費及び一般管理費」で算出されます。
これを「営業利益」と呼びます。
さて、耳慣れない単語が出てきました。「販売費及び一般管理費」とは何でしょうか。
物凄く簡単に言えば、「商品を売るためにかかった費用」という感じでしょうか。 例えば、「人件費」や「家賃」「光熱費」等の諸経費なんかがこの「販売費及び一般管理費」というものです。
通称は「販管費」と呼びます。

そして、この「粗利ー販売費及び一般管理費」で算出される利益が「営業利益」と呼ばれる利益です。
この「営業利益」を「本業の利益」と言ったりもします。
この営業利益が2つ目の利益となります。

企業の本業で出てきた利益ですね。これが、低いとちょっとまずい・・・という感じですね。
この利益が赤字だと、本業で儲かっていないという大変な事態になってしまっています。。

ここで、「本業」で出てきた利益、というのがミソでして、本業以外の儲けって何だよ!となりますよね?

この本業以外からの儲けや費用を足し引きしなければいけません。

3つ目の利益「経常利益」がまさに本業以外の儲けや費用を足し引きして算出される利益です。

「営業利益-(営業外収益-営業外費用)」というわけです。
営業外収益や営業外費用は、例えば利息の受取りや支払いなんかが当てはまります。

通「常」の「経」営活動で発生する利益となりますので、「経常利益」と呼びます。

「けいつね」なんて呼ばれ方もして、よくニュースなどで決算関連の情報を流す際にも使われる数値です。

そして、「経常利益-(特別収益-特別費用)」で算出されるのが「税引き前当期純利益」となります。
これが4つ目の利益です。

特別とつくのは、「その決算期(普通は1年間)でのみ発生する収益や費用」ということです。

例えば、大規模なリストラを実施する場合などは「特別費用」となります。
通常の経営活動では発生しませんからね。むしろ毎年毎年リストラするような企業はないでしょうし笑

税引き前当期純利益から、色んな税金なんかを引いたものが5つ目の利益「当期純利益」となります。

損益計算書(PL)のポイント

利益の出し方が何となくでもわかってくれば、損益計算書はそう難しいものではありません。
基本的には表の上(売上)からどのような費用がどれくらいかかっているのか、をしっかり見ていけばOK。

5つの利益を俯瞰するのももちろんですが、利益を出すためにどのような費用がかかっているかを見ていくといいかと思います。

例えば、粗利はある程度あるのに営業利益がマイナスであれば販管費の見直しをする必要がありますよね?

また、利益はその数字だけで見るのではなく「率」で見ていくのも大切な考え方。
売上に対しての粗利率、経常利益率などは抑えておきたいポイントです。

でも、ちょっと待てよ…?

損益計算書でわかるのは、「どれくらいの売上があって、どれくらい費用がかかっていて、その結果どれくらい利益が出たか」です。
当然ながら、費用の詳細などはわかりません。

販管費の見直しと一口に言っても、人件費なのか家賃なのかといった情報は損益計算書からは読み取れないのです。

あくまでも決算書(財務諸表)の1つに過ぎない損益計算書。

会社の事業活動の詳細を理解するには損益計算書だけでは難しいみたいです。

という訳で登場するのが「貸借対照表(BS)」と呼ばれるもの。

損益計算書と貸借対照表を組み合わせて見ることで、より多角的に経営を理解していくことができます!

貸借対照表に関しては、次回の更新をお待ちください笑

▼今回の記事と併せて読みたい書籍はこちら▼

この記事のタグ

コメントを残す

メールアドレスが公開されることはありません。

このサイトはスパムを低減するために Akismet を使っています。コメントデータの処理方法の詳細はこちらをご覧ください

New|最新記事

Ranking|人気記事

Category

Tag

ページトップへ戻る