ビジネス | 自分の勤務先が「ブラック企業かも」と思ったらチェックして欲しい5つのポイント
POST:2018.11.28
社会人生活もそろそろ10年が経過しようとしています。
管理人です。
その間勤めた企業はなんと6社!!
平均よりも大きくリードできている自信があります笑
この社会人生活、人事としてキャリアをスタートし営業や総務など色々な経験もしました。
しかし、困ったことに勤めた会社全部真っ黒。。。
とほほ・・・ですよほんと・・・笑
しかもキャリアの7割は人事畑でやっていたため、ある意味「ブラック企業の『中の人』」というポジションで過ごしてきたわけです。
なんとも恥ずかしいし情けない・・・
勤めた企業によっては心身ともに消耗して辞めたりもしました。
そんな経緯もあって、転職の際には「もうブラック企業は勘弁・・・!」と思ってもなかなか面接や求人媒体だけでは見抜けないのも事実です。
という訳で、当記事では「ブラック企業」とは何かということを明らかにしつつ、その見分け方について詳述していこうと思います。
『中の人』だった経験をこういう形で還元するのも何か違うような気もしますが、少しでも不幸な人が減るのならばそれでいいのです・・・!!
そもそも「ブラック企業」とは
もはや一般的な名詞になってしまいましたが、そもそも「ブラック企業」とは何でしょうか??
「いやーうちの会社ブラックでさあ・・・」みたいな感じで気軽に使われがちなこの単語ですが、果たして正確な「定義」はあるのでしょうか?
という訳でWikipediaで調べてみると・・・
ブラック企業(ブラックきぎょう)またはブラック会社(ブラックがいしゃ)とは、「新興産業において若者を大量に採用し、過重労働・違法労働・パワハラによって使いつぶし、次々と離職に追い込む成長大企業」(今野晴貴による定義)を指す。「従業員の人権を踏みにじるような全ての行為を認識しつつも適切な対応をせずに放置している企業」との指摘もある。
ということのようです。
うーん・・・どうにもしっくりこない。
なぜなら、
●決して新興産業のみに当てはまる問題ではない
●成長大企業に限らない
ここがどうにも違和感です。
個人的に定義するなら
法令遵守に対する意識が低く、雇用者がその立場を悪用し被雇用者に対して不当な要求・行為を繰り返す企業の総称
と言ったところでしょうか。
重要なポイントは
1 法令遵守に対しての意識の欠如
2 雇用者側の意見が圧倒的に強い
3 問題となる状況が「常態化」している
という部分かなと思います。
とは言え、これでも「ブラック企業」の実態を正確に一言で言い表すというのは難しい。。
うーん、何かもっといい定義はないものか・・・
「ブラック」なポイントは企業によって様々かとは思いますが、社員の労働力を搾取しているという部分は共通しているかと思います。
その部分をもっと強調して打ち出せるような定義が欲しいところですねえ・・・
ブラック企業チェックポイント
さて、定義は一旦置いておきましょう。
管理人の実体験や世間から聞こえてくる範囲でブラック企業のチェックポイントを洗い出してみたいと思います。
ブラック企業にも様々な形態があるかとは思いますが、一つでも当てはまっているならアウトだと思います。
ではどんなチェックポイントがあるか。
1 残業や休日出勤といった長時間労働が常態化している
2 残業代や休日出勤の割増賃金が支払われない
3 「労災隠し」や社会保険手続き等必要な申請が行われていない
4 パワハラ・セクハラが平気で繰り広げられる
5 教育体制が確立されておらず、その場しのぎの研修・教育が行われる
大別すればこんな感じでしょうか。
繰り返しになりますが、一昔前ならいざ知らず、今は「募集媒体」や「採用面接」の場面でブラック企業か否かというのは見分けがつきにくいことが多いです。
ということは、入社してから気づくというケースが多いのもある意味仕方ない。
経験則から言いますが少しでも違和感を感じたらスパッと退職した方が結果的には吉と出ると思います。
しかし、「もしかしたらブラックではないのかも・・・?」などと甘い見積もりで入社後もしばらく在籍してしまう場合もあるでしょう。
それでも、自身のキャリアや今後を思うならすぐに退職した方がいいです。
「おかしい」と感じたら入社当日にでも入社手続き取り消して辞めるのが一番いいと思います。
もちろん、「生活」もあるので難しいのはわかりますが、ブラック企業に長期間在籍してもいいことは特にありません。
まっとうな会社を見つけてしっかり務める方がいいに決まっています。
さて、前置きが長くなりましたが各チェックポイントを詳細に見ていきましょう。
残業や休日出勤といった長時間労働が常態化している
いわゆる「過重労働」というやつですね。
労務管理や人員配置がいびつな場合に多く発生します。
飲食業界でも「ワンオペ」、IT業界だと「デスマーチ」などと言って社会問題化しています。
もちろん、作業の進行や納期によっては残業が発生するのは当然ですが、ブラック企業は「残業ありき」で労務管理や進捗管理を行うため長時間労働が常態化します。
それでいて必要な人員の補充は渋るケースが多いため結果的に在籍しているメンバーが疲弊していく・・・ということが多いかと思います。
なお、仮に過重労働で身体の不調となった場合、
発症前1ヶ月の残業時間が100時間 もしくは
発症前2~6ヶ月でおおむね80時間
以上の残業が認められる場合、いわゆる「労災認定」されることになります。
過労死ラインなどと呼ばれるのはこの時間になりますので、覚えておいて損はないと思います。
繁忙期でもないのに入社直後から残業が発生する場合、「ブラック企業」である確率は高いです。
先輩社員の働き方など冷静に見定めて下さい。
残業代や休日出勤の割増賃金が支払われない
いわゆる「サービス残業」というやつです。
サービス残業などと言えば何となくまろやかに聞こえますが、単なる賃金未払いですのでその点はご認識ください。
よほど特殊な雇用形態でもない限り、企業には基本的に残業代や休日出勤時の割増賃金を支払う義務があります。
ちなみに年俸制でも支払わなければいけません!
また、残業代を支払いたくないために「タイムカードの改ざん」や「打刻時間の訂正を求める」ということもあるかと思います。
応じるべきではないですが、雰囲気的に仕方なく応じる場合は正しい勤務時間をメモしておきましょう。
さらに、残業代対策で「名ばかり管理職」に登用するケースもあるかと思います。
この場合、管理職であるか否かは「肩書き」ではなく「勤務実態」で判断されます。
決して「管理職」の肩書を与えたから残業代は払わなくていい!というわけではありません。
この未払い賃金が生じるようでしたら「ブラック企業」である可能性は非常に高いです。
「労災隠し」や社会保険手続き等必要な申請が行われていない
官公庁に対する正式な手続きを企業が行わないケースです。
労災が発生しても、報告しない。
入社した人の社会保険手続きをしない。
そんなケースもブラック企業では見受けられます。
「うちの会社国民保険だから」とか言い出したら、違和感を持って下さい。
法人であれば社員がいなくても厚生年金には加入しなければいけないからです。
とにかく、官公庁に対する届け出や手続きを「やろうとしない」のは何か後ろめたいことがあるからです。
これに該当する企業も「ブラック企業」の可能性が高いです。
パワハラ・セクハラが平気で繰り広げられる
日常的に上司が部下を怒鳴る・・・
何なら殴る蹴るといった暴力をふるう・・・
女性社員に対する人権侵害が横行している・・・
こんな会社は「モラルハザード」状態です。
ブラックを通り超えていますので、早めに通報して下さい。
パワハラ・セクハラ等は被害者本人はもちろん、周囲のモチベーションにも影響します。
被害者本人でなくても、録音やメモ等で状況を記録しておくのがいいです。
今被害者でなくても、いつ自分が被害者になるかわからないという恐怖はメンタルヘルスに悪影響です。
こんな企業はブラック以下ですね!
教育体制が確立されておらず、その場しのぎの研修・教育が行われる
・未経験可!
・手厚い研修体制!
などと謳っている求人でも、いざ入社してみたら
・いきなり配属されて業務を行わされる
・誰に聞いたらいいのかわからない
・過去のデータも残っていないため調べ方もわからない
こんな状況の会社も要注意です。
採用した人間が何らかの事情で早期離職している傾向が見受けられるため、ブラック企業である可能性が高いです。
また、研修内容が
・大声で挨拶
・お辞儀の角度など変なところに細かい
・社是、社訓を丸暗記させられる
・社長や企業の過去の栄光を覚えさせられる
といった直接業務に関係ない謎の研修内容で占められているようなら、かなり怪しいです。
精神論や経験則でしか社員を動かせないという悲惨なマネジメント体制が浮かび上がります。
入社前のチェックポイント
とにもかくにも、面接時に会社の様子を隅々まで見てみましょう。
・変なポスター(精神論系)が貼られている
・面接が雑
・面接官の態度が横柄
・遠くで誰かが怒られている声が聞こえる
・事務所内が何だか汚い
こんな兆候が見受けられたらかなり怪しいです。
また、完全に経験則ではありますが手書きの履歴書を強要する企業もかなり怪しいです。
このご時世に手書きである必要性が皆無ですからね。
まとめ
繰り返しになりますが、「ブラック企業」を見分けるのはなかなか大変です。
最近は企業側も巧妙になってきています。
それでも、何らかの兆候はありますのでまずは面接時、そして入社直後に違和感を覚えたらすぐに立ち去る気持ちを持ちましょう。
管理人の在籍している企業は
1、2、3、5は確実に当てはまります。
さっさと抜け出さないと自分のキャリアに傷がつきますね・・・!
しかし、なかなか抜け出せないという人も多いと思います。
やむを得ず「ブラック企業」と立ち向かうという選択をされた方に向けて、次回は「ブラック企業への対策」を考えていきたいと思います!