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コラム | 不機嫌な職場。ご機嫌な中飛車

POST:2018.02.03

現代振り飛車は、居飛車穴熊との戦いであった、と言っても過言ではないだろう。
かつて、藤井九段が「藤井システム」を主力戦法にして竜王戦三連覇を成し遂げたが、藤井システムそのものが現代振り飛車においての画期的な転換点となっていた。

玉を固く囲う穴熊に対して、玉を囲わず居玉のままで襲いかかるという発想は、振り飛車対居飛車の歴史を変えたと言ってもいい。

その後、藤井システムに変わって振り飛車のエース戦法となったのが
「ゴキゲン中飛車」。。

とまあ、将棋の話は置いといてと、、

不機嫌な職場

『不機嫌な職場』。講談社現代新書より2008年に出版された本です。
購入したのは確か2013年の終わりか2014年の初め頃だったかなと思います。

当時、従業員50人くらいの小さな会社にいて、色々悩んでた記憶がよみがえりますね~。

で、この本が先日ふと目に留まった。
こういう、何気ないときにふと目に留まるものというのは案外その時の自分が無意識的に欲している情報だったりするもので。

簡単に内容を紹介しますと、

組織内のコミュニケーション不足から何やら「ギスギスした職場」が増えている。
その原因を協力関係の希薄化に求めた筆者たちは、さらに「組織のタコツボ化」、「評判情報流通と情報共有の低下」、「インセンティブ構造の変化」の三つを軸として事例を交えながら議論を展開していくといった内容です。

まあ、新書だし論じられる点にやや抽象的な部分や明らかな展開不足が発生しているのはご愛嬌。
重要な点は、むしろ序盤においてなされる質問項目であろうと個人的には感じました。

端的に参りましょう。

不機嫌な職場の特徴

あなたの職場、こんなんじゃないですか?(以下引用)

■「皆のために」と一所懸命頑張ったのに、反応が薄い。
■熱意を込めて書いた提案メールに、レスポンスがない。あるいは冷ややかな反応が返ってくる。
■何回頼んでも、誰もきちんと対応してくれない。
■そのくせ、一方的な指示を出してきて、こちらが対応しないと、キレる。
■ランチタイムは社員同士ばかりがつるんで、派遣者社員やパート社員は蚊帳の外だ。
■イライラした空気が職場に蔓延し、会話がない。
■困っていても、「手伝おうか」の一言がない。
■「おはよう」等のあいさつもなく、皆淡々と仕事をはじめる。
■隣の席にいる人とも、やりとりはメールのみ。

さて、皆さんの職場はどのくらい当てはまっていますか?

凄いな~と思うのが、自分の職場、全部当てはまってますね(笑)
なるほど、そりゃ昔読んだ本を無意識的に欲する訳だ、と。

もちろん、「何をもっていい組織とするか」というのは議論の余地があるため微妙なところではありますが。
少なくとも今の環境が健全ではないというのは十分によく理解できました。

解決策を、となるとその組織ごとに置かれた状況で違うと思いますが、
根底にあるのは本でも指摘の通りコミュニケーションの不足でしょうね。

コミュニケーションは「潤滑油」

トップ→部下
部下→トップ
チーム→メンバー
メンバー→チーム
メンバー→メンバー

などなど、組織上で必要となるコミュニケーションには複数の種類があります。
それぞれが、ある程度機能しないと組織は当然機能不全に陥ります。

よく、就活生をめぐる冗談で「潤滑油みたいなタイプ」というのがありますが、
コミュニケーションそのものが組織における「潤滑油」みたいなものなのでしょう。

そりゃ人間ですからね。誰だって楽しくやりたいはず。
そのためにもある程度のコミュニケーションは本来必要なものだと思います。

詳細は述べませんが、今の職場ってほんとにコミュニケーション不足だなあと感じます。
こうなると、改善策に即効性のあるものはなく、長い時間と労力をかけて組織を再編する必要が生じます。
しかしながら、そうこうしている間に社員側から組織が見放されてしまうもの。

こうしてただただ悪循環に陥った組織は、緩やかに死滅していくのでしょう。
よく経営学の本ででてくる「ゆでガエル」のお話にそっくりな状況です。

さて、理想の組織像についてはまたその内書くとして、
組織も中飛車も「ゴキゲン」な方がいいものですね!

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