ビジネス | 青は藍より出でて藍より青し
POST:2018.05.28
この言葉、ご存知でしょうか?
後進を育てる、というのはなかなか難しいものです。
部下にせよ、後輩にせよ。
自分より優秀に育つように
何の因果か、新卒1年目から人事に携わらせていただいた中で、この言葉をずっと考えながらやってきました。
自分より、優れた者を育てる。
育てるというとおこがましいですね。
自分より優秀に育つように誘導する、という方が正確でしょうか。
人事コンサルタントとして著名な小倉広さんがよく引用する西洋のことわざに「喉の渇いていない馬に無理やり水を飲ませることはできない」というものがあります。
人にはそれぞれのペースがあり、成長速度も一定ではありません。
何より、育つには「踊り場」的な停滞期もあります。
そういう時期にどんな働きかけ方をするか、が育成手腕の見せ所なのかなと最近思います。
まずは気づきから
喉が乾いていることを自覚しているなら、ある意味勝手に育っていきますが、自覚していない人にはまず気づきを与えることから始めなければいけません。
このブログでは、度々「無能」だと感じる人を取り上げていますが、ある意味では彼らも被害者なのでしょう。
何せきちんと育成されていないということですから。
一昔前まで、仕事は「見て覚える」「盗んで覚える」という方式で「教える」「教わる」というものは『甘え』だとされていた時期がありました。
今、国際的な競争に晒され、情報が飛び交う速度も飛躍的に増している中、「見て覚える」「盗んで覚える」余裕がどこにあるでしょうか?
ここ数ヶ月の国会でのやり取りや、社会情勢を鑑みると、日本はこのままでは大きく競争から取り残されていくような気がしてなりません。
先日別記事でも紹介しましたが、後継者不足も問題として深刻化しています。
もはや、どの分野でも人材の育成は急務で、それに取り組めない組織から脱落していくのではなかろうかという漠然とした不安が残ります。
「そんな余裕がない」という組織ほど現状が危ないということですから、余裕がなくてもとにかく取り組むようにした方がいいのではないかなと思ったり。
結局、ヒト・モノ・カネの中で育てることができるのはヒトだけですから。